FAQ


本セクションは、アンケートに基づいたFAQ(よくある質問)に関する答えです。
この情報がお客様の疑問に答えられていない部分がある場合は、ご遠慮なさらずにパートナー会社にお問い合わせください。
 
VarioSys®の原理とは?VarioSys®はどのように機能するのですか?
VarioSys®は、医薬製造の現場における柔軟性を最大限に高めるべく設計されたオールインワンシステムです。このシステムは多種多様な容器タイプやアプリケーションに適しており、臨床サンプルや商業用の小バッチを一本の無菌充填ラインで生産できるというような、柔軟な対応を可能にしています。Bausch+Ströbelによるマシンモジュールは、標準のSKANアイソレータシステムでしっかりと連結できます。VarioSys®の「ロックアンドキー」方式は、生産要件に合わせてモジュールをいつでも置き換えることを可能にしています。

最先端のGEA凍結乾燥機を追加して完全なシステムにすることで医薬品生産アプリケーションの幅も拡張でき、医薬品生産に対するFDAのすべての要件を満たすことが可能となっています。我々パートナー企業はいづれも広範囲な経験を有し、お客様の要件にぴったりとカスタマイズされた先進的なテクノロジーを提供することができます。

L型フランジの名称の由来は?
「L型フランジ」装備の医薬用安全アイソレータPSI-Lはユニークな
L型フランジを備えたVarioSys®用モジュール式アイソレータシステムで、VarioSys®のために特別に設計されたものです。これは、プロセス装置を非常に迅速に交換することを可能にしています。短い除染サイクルやオプションの戻りエアフィルター (FIPA) のおかげで、無菌及び高薬理活性医薬品に対応するユニバーサルな無菌作業スペースを提供します。

充填できる容器のタイプは?
VarioSys®は、ガラス製またはプラスチック製のバイアル、シリンジ、アンプルの加工に使用できます(アンプルはガラス製のみとなります)。このシステムは、BD、Schott、Ompi、West各社による「すぐに使える (RTU)」容器での使用に対応しています。他のタイプのRTU容器も使用可能な場合があります。詳細は弊社までお問い合わせください。

VarioSys®はネスト式充填やバルク充填にも使用できますか?
はい。Bausch+Ströbelの製造モジュールは、製薬産業で重用されるあらゆる種類の包装コンポーネントの充填・密封に対応しています。VarioSys®は特にRTU容器の最適なハンドリングおよび加工のために設計されています。標準のB+Sリンスマシンとパイロジェン除去トンネルを使えば、このシステムはバルクコンポーネント処理用に簡単に設定することができます。ラインを組み合わせること(ネスト式およびバルク)も可能です。

半自動のマシンや卓上もVarioSys®モジュールで使えますか?
はい。半自動マシンや卓上マシン(VHP耐性あり)は次の用途で利用可能です:
  •  液体および粉末製品の所定量を容器に充填する
  •  容器の密封
PSI-Lアイソレータで半自動マシンを使用することで、小規模生産における最大の柔軟性と安全が確約されます。 半自動プロセス

バルクコンポーネントの排出はどのように行われますか?
排出システムはモバイル式シングルトレイローダーです。タブ排出トラックとバルク排出トラックの置き換えは、非常に柔軟かつ簡単に行えます。

タブの排出はどのように行われますか?
タブは標準の「マウスホール」を経由し、不良品の排出機能付きモバイルローラーに沿ってアイソレータから払い出されます。タブ排出トラックとシングル容器バルク排出トラックは、非常に柔軟かつ簡単に置き換えることが可能です。

マシンの全体高さ / 設置面積は?
アイソレータの幅(各PSI-Lごと):1.90 m
B+Sモジュール装備のアイソレータの奥行き:1.50 m
アイソレータの高さ:3.00 m(10フィート未満)通常、補助装置のためにクリーンルームの上に追加スペースが要求されることはありません。マシンモジュールとPSI-Lは自給式です。

VarioSys®を他の場所、ライン、国に移すことはできますか?
はい。モジュールは様々な場所、ライン、世界中の国に輸送することが可能です。規格化されたアイソレータサイズと電気インフラストラクチャー (VSE90100) のおかげで、モジュールは世界中のどこでも交換が可能となっています。

VarioSys®を設置するクリーンルームの等級は?
クリーンルーム等級ISO7および8(グレードCおよびD)への設置が可能です。凍結乾燥チャンバーも等級ISO 7のクリーンルームに設置できます。凍結乾燥チャンバーは、ISO 7のサラウンドハウジングを有し、オールラウンドのラインアクセスに対応しています。

他のアイソレータや凍結乾燥機の販売会社からVarioSys®を入手できますか?
いいえ。VarioSys®は弊社が厳選した信頼のおけるパートナーからのみご入手が可能です。


VarioSys®の運転に必要なオペレーターの人数は?
バッチサイズおよびプロセスタイプにより、オペレーター数は最小で2人から最大4人までと異なります。弊社の自動ネスト取り外し装置 (DDM9105) またはリンスマシン / トンネルを供給装置として、弊社のビン・フィードユニット (BZV8110) と組み合わせて使えば、オペレーター数を4人から2人に減らすことができます。   

背面壁は自由に設定可能ですか?両側どちらからもマシンにアクセスできますか?
背面壁はRTPポートをプロセスに合わせて設置するために設計されています(製品供給、製品循環、ストッパーやキャップ供給など)。

PSI-Lモジュールごとに必要なグローブの数はいくつですか?
モックアップスタディにより、標準的は4つのグローブポートを推奨しています。これは人間工学的な作業位置となります。

VarioSys®はグローブポートなしで入手可能ですか?
製品損失を最小限に抑えるため、トラブルシューティングにはグローブポートが非常に大切となります。グローブなしはオプションです。     

モジュール交換の所要時間は?
たとえばバイアル充填からシリンジ充填への変更では、モジュール交換には約30分かかります。これにはVHPサイクルに必要な時間は含まれていません。

クロージャーは同じだが異なる製品を使って同じバイアルを充填するためにVarioSys®を再設定するには、どれくらい時間がかかりますか?
製品パスの切替えには約10分かかります。
 
嫌気性製品(酸素感受性の製品)向けの窒素雰囲気を取り扱えますか?
2つのオプションがあります:充填針と組み合わせた窒素ブランケット、または窒素充填チャンバーです。          

モジュールをアイソレータ外で運転することはできますか?
アイソレータ外での生産は安全上の理由から不可能です。アイソレータ外での電源供給やジョグボタンの操作は可能です。特別な準備かドッキングステーションが必要となります。

交差汚染
VHPサイクルの後でも交差汚染のリスクはあります。しかしながらVarioSys®では、各製品に別のモジュールを使うことで交差汚染を防止することが可能となっています(顧客/患者/製品の専用モジュール)。CMOは各顧客に対し個別の専用モジュールを使います。

VSE90100とは何ですか?
VSE90100はVarioSys®モジュールを最大4つまでサポートする供給・制御ユニットです:これは全てのモジュールの中央にあるインフラキャビネットとなります。
  •  中央HMI(ヒューマンマシンインターフェース)
  •  中央電源
  •  中央真空供給
  •  中央安全モニタリング
マシン専用機能はモジュールに直接統合されています。 


VSE90100の位置はどこですか?
VSEキャビネットはクリーンルームの内側、またはクリーンルーム外側/メザニンエリア(テクニカルエリア)に配置が可能です。ケーブル長は最長で35 m(100フィート) まで可能です。

モジュールマシンへの給電方法は?
コード付き電源プラグをモジュールまたはL型フランジの背面に簡単に接続できます。電力は中央の供給・制御ユニットかVSEから供給されます。全ての接続は標準化されており、簡単にプラグアンドプレイが可能です。          

電源供給のほかにも)必要なユーティリティ接続は何ですか?
洗浄機:WFI、圧縮空気
トンネル:圧縮空気と冷水
L型フランジモジュール(タイプにより異なる):真空(ポンプは供給されます)、圧縮空気および窒素  

VarioSys® Moveとは何ですか?
VarioSys® Moveはimetron社の自動輸送システムで、VarioSys®マシンモジュールの下に設置できます。VarioSys® Moveの後付けもサポートされています。

VarioSys®で使用されている充填・密封のシステムを後からスケールアップすることは可能ですか?
VarioSys®で使用されている充填、打栓、巻締、制御システムは、高速生産ラインのために拡張することができます。全てのバッチパラメーターは、高速生産に移転/適用できます。また、何重もの試験・検査に合格した装置によって、信頼のおける入念な充填・密封プロセスが保証されます。

洗浄機とトンネルはバイアルとアンプルに使えますか?
はい。洗浄機とトンネルは、バイアルおよびアンプルの両方の互換性があります。
 
クリーニングおよびメンテナンスのためにモジュールにアクセスする方法は?
VarioSys®は360° のアクセスを提供しており、モジュールをアイソレータから取り外してアイソレータ外で簡単にクリーニング/メンテナンスできるようになっています。
 
マシンのための予防的メンテナンス計画とは何ですか?誰がこれを行うべきなのか、またどのくらい頻繁に行うのか具体的に教えてください。
クリーニングとメンテナンスの間隔は、顧客の要件および/または仕様によって異なります。利用可能なメンテナンス計画には様々なものがあります。メンテナンスは、他のモジュールで生産を続けながらオフライン(アイソレータ外)で行うことも可能です。
 
100%のIPC(工程内管理)は必要ですか?
100%のIPCは複数のアプリケーションを備えた高度充填システムの最先端にあります。これは、生産中に全くスピードを失わずにバイアルの充填プロセスを行うことを可能としています。この機能には、自動重量制御や調整、そしてインテリジェントダイナミック充填システムのためのスマートアルゴリズムが含まれます。バッチレポートには、各カスタム充填容器のデータを含むこともできます。これは起動時および終了運転時の製品損失を排除する機能を有しています。
製品を守り、プロセスが完全に信頼できることを保証するものとして、100%のIPCを使用することは大きなアドバンテージだと言えます。充填システム(特にロータリーピストンポンプ)は非常に精密であり、IPC率を下げて運転することが可能です。バイアル充填プロセス中には、フルスピードでIPCを100%にすることも可能です。   


高度充填とは何ですか? 
高度充填は、開始フェーズ中に製品損失や重量不良品を回避し、バイアル充填モジュールを空にする必要を排除します。高度充填を装備した充填システムは、本当に最後のバイアルまで重量不良品を出しません。

VarioSys®は粉末充填に使えますか?
はい。VarioSys®はオーガ注入システムによるバイアルへの粉末充填に使えます。すべての充填モードおよび高度充填は、粉末充填のIPCに標準としてついてきます。     

粉末注入のために使用される注入方式は何ですか?
B+Sは、非常に正確なオーガ充填を使用します。充填量 >25 mg。

粉末および液体の充填を同じモジュールで行うことは可能ですか?
はい。粉末および液体の充填を同じモジュールで行うことは可能です。

どの充填システムが利用可能ですか?
  •  粉末:オーガ充填システム
  •  液体:ロータリーピストンポンプ充填システム、ペリスタリックポンプ、またはタイム/プレッシャー充填システム
  •  粉末および液体の製品は同じモジュールで充填できます
  •  複数の充填システムを同じモジュールで使用できます
最も適切な充填システムは、製品特性や顧客の要件を基に選択されます。

定置洗浄/定置滅菌 (CIP/SIP) システムには対応していますか?
はい。液体および/または粉末充填の場合に対応しています。   

運転後にマシンを除染する方法は?
非毒性アプリケーションではワイプダウンやVHPサイクルが使用されます。毒性/有毒アプリケーションの場合は、クリーニングの研究は大抵はプロジェクトの一部となっています。これには、洗い流しや安全なフィルター交換手順が含まれます。

ウォッシュインプレイス (WIP) は可能ですか?
はい。弊社のマシンは、スプレーガンによる手動WIP用に設計されています。自動WIPは現在開発中です。

どのタイプのペリスタリックポンプが使用されますか?
専用のB+Sシングルホースペリスタリックポンプが使用されます。詳細は弊社までお問い合わせください。     
 
ガスフラッシングは可能ですか?

 KSF5105充填・打栓マシン:充填後および打栓中のガスフラッシング
 SFM5105充填・打栓マシン:充填中および打栓中のガスフラッシング
 完全窒素環境も可能です。

モバイルモジュールでスケールを使用することは可能ですか?
はい。防振補正 (AVC) テクノロジーは、計量器の性能に影響を与えることがある振動を低減するために使用されます。  
 
IPCはアンプル充填モジュールで利用可能ですか? 

はい。AFV5105は、市販のマシンとしてははじめて100%のIPCをフルスピード (100/min) で提供しています。

アイソレータ外に充填システムを置くことはできますか?
はい。ペリスタリック充填システムをアイソレータ外に設置し、アクセスを改善することが可能です。
 
使い捨ての液体パスとはどのように機能しますか?

アイソレータの外に配置されると、使い捨て製品パスは無菌コネクターを介して現場で製品タンクに接続されます。プロジェクト進行中、B+Sは顧客のサプライヤーと協力して考え得る中で一番良い設定を決定します。 

毒性/有毒産物の充填は可能ですか?
はい。毒性製品アプリケーションには、様々に異なる圧力ゾーンが使用されます。アイソレータ内の負圧で、毒性製品の「漏れ」がないことが保証されます。SKAN PSI-Lには、戻りエア用の特別なH13安全交換フィルターシステムと、L型フランジ用のドレン可能ガスケットが装備されています。
製品供給–使い捨て
製品供給システムをカスタマイズして、製品要件を満たすことが可能です。Saint Gobain社の60ショアシリコンホースが推奨されます。 
 
製品を製品パス内で再循環させることは可能ですか?
はい。たとえばL型フランジの背面には、製品再循環用のSatorius SARTポートを2つ装備することができます。

BZV8110とは何ですか?/ キャップおよびゴム栓の自動フィードは可能ですか?
BZV8110はポータブルな振動システムで、RTUまたは滅菌準備のできた (RTS) バッグ、あるいはバッグ入りの充填用コンポーネントに対応します。小型ユニットのため、マンパワー要件の低減と同時に、作業のし易さや人間工学的観点からの改善も見込めます。
 
密封コンポーネント供給はどのように行われますか?

BZV8110は事前滅菌を施したバッグからRTPポートを通して製品を供給します。Sartorius Biosafeのポートは、アイソレータの外側からのハンドリングが可能であるため好んで用いられます。 

充填およびゴム栓打栓と同じモジュールでキャップ巻締を行えますか? 
はい。CFD研究において、私たちはキャッピングプロセスで生じた空気は開いたバイアルには届かないことを確認しました。CFD研究で得られたデータは、ご要望に応じてご提供いたします。     
 
アイソレータの内側でのキャップ巻締は可能ですか? 

はい。キャップ巻締は充填およびストッパー装着 (KSF5105) と組み合わせ、同じモジュールかまたは別のモジュール (KS4105) で行うことが可能です。また、キャップ巻締は同じモジュールで充填と組み合わせて行うことも可能です。キャップは滅菌済みのベータバッグに入った状態で納品されなけばいけません。    

キャップ巻締機上でゴム栓の浮きを検証することは可能ですか?
はい。標準のゴム栓高さ検証システムがご利用可能です。さらに、弊社ではキャップ巻締の前にゴム栓隙間検知のための画像センサーをご提供しています。
 
バイアルのゴム栓再打栓をVarioSys®で行うことはできますか? 

はい。弊社のZero Reject Principle™(不良品ゼロ原理)により、ゴム栓再打栓が可能となっています。また、これはバイアル充填およびストッパー装着のモジュールに標準装備されています。ゴム栓再打栓の際には、マシンは減速します。  

キャップ検査は可能ですか?
はい。クリンプキャップの存在は、KSF5105充填/密封マシン上でチェックできます。
 
VarioSys®ではどんなタイプのRTPポートが使用されていますか?

Sartorius Biosafe外側開口部 Ø 110 mm(推奨)Getinge DPTE® Alpha Ø 105 mmおよびØ 190 mm他のサプライヤーも可能です。
アイソレータのサイズは?室内にフィットするでしょうか?
典型的なVarioSys®アイソレータモジュールの高さ、幅、奥行きは2888 mm(高)x 1900 mm(幅)x 1130 mm(奥)(114" H x 75" W x 45" D) です。加えて、装置上に取り付けてもスタンドアロンでも使える制御パネル(高さ同じ、幅は520 mmまたは20.5")と、幅696 mm (27.5") のモジュール式SARA(安全迅速エアロック)があります。これらの各モジュールは、最初に部屋に入れる時や、サービスエレベーターにアクセスする時などに分解することもできます。
 
アイソレータシェルに加えて、HVACスキッドは使用されますか? 

通常、過酸化水素除染システムを含めた必要なHVACコンポーネントはアイソレータシェルおよび必要面積にビルトインで完全に統合されています。極端な温度条件、RHまたは不活性ガス要件を含む特別な一部のアプリケーションでは、補足的なHVACコンポーネントやスキッドをシステムに追加したり、隣接スペースまたは対象となるアイソレータのすぐ上に配置することができます。


アイソレータを除染するには別個のH2O2が必要ですか? 
いいえ。SKAN過酸化水素バイオ除染システムはアイソレータシステムに完全に統合されています。 別途の制御システムや装置は必要ありません。また、SKANはアイソレータやバイオ除染システム向けの安全性、試験、適格性確認オプションのフルパッケージをご提供しています。
 
アイソレータには一方向流のエアフローはありますか? 
はい。SKANアイソレータは一方向流のエアフローを利用し、グレードA / ISO 5環境の要件を完全に満たしています。基本設計では0.45 m/s (90 ft/min) のエアフローが提供されてプロセス全体を掃き、微粒子発生を防止 / 最小化します。包括的な研究およびCFD(コンピューターモデリングによる数値流体解析)研究が、アイソレータやプロセス装置設計を対象に実施されています。リアルタイム、現場 (in-situ) 動画で記録された空気流研究も行われ、卓越した一方向流フローを実現しています。

特許取得済みのNANOX®触媒はVarioSys®アイソレータで使えますか?   
SKANのユニークな特許取得済み触媒はVarioSys®で利用可能であり、多くの重要なアドバンテージを提供しています。第一に、この触媒を使えば、屋根につながる外部排気などを一切使わずにアイソレータを室内に設置・排気できるという大きなアドバンテージがあります。これにより、値段の張る設置費用や設備変更の必要がなくなり、何万ドルもの節約になります。また、除染プロセスのエアレーション中には、典型的なアイソレータは1分間に何十万立法フィート/メートルもの室内空気を外部に排気します。SKANのアイソレータは事前調整した空気を室内に戻し、これによってクリーンルーム内の圧力バランスを適正に維持します(広範囲の動釣合が必要なし)。最終的に、これは設備の設置や制御コストを軽減するだけではありません。ユーティリティにかかるコストを最小限に押さえた、「グリーン」で環境的にも安全なソリューションなのです。

アイソレータのバイオ除染サイクルの長さはどれくらいですか? SARA(安全かつ迅速な)エアロックについてはどうですか? 
典型的なSARAエアロック(素材またはコンポーネントをメインアイソレータに導入するためのオプションシステム)のサイクルは、10E6 BI死滅レベルで、エアレーションは <1 ppmまで下げた状態で20~30分です。 メインアイソレータの除染サイクルは、エアレーションが <1 ppmの場合は2~4時間、エアレーションレベルがさらに低いともっと長くかかります。 NANOXâ触媒と組み合わせた新しいSKANFOG®除染プロセスでは、フル10E6 BI死滅レベルでエアレーションが <1 ppmでは60分未満が見込まれます。これはプロセス装置やローディングの条件により異なります。

VarioSys®アイソレータは他の無菌プロセスにも使えますか?または、フィラーまたは凍結乾燥でのみ使用可能ですか? 
はい。SKANVarioSys®アイソレータは柔軟性が非常に高く、細胞療法および調合から特殊ろ過、バイオ加工や無菌薬物機器の組立てにわたる、ほとんどすべての無菌プロセスステップに使用することができます。多くの手動または自動プロセスは、L型フランジを使って弊社パートナーのプロセス装置に統合し、ほとんど全ての無菌プロセスに合わせてカスタマイズすることができます。

プロセスタンクおよび/またはろ過スキッドはL型フランジシステムを使って統合できますか?
はい、製品タンクとプロセス配管は恒久的/溶接接合や、シールを使った他の新しい統合メソッド(ガスケット、空気注入式)を使ってL型フランジシステムにビルトインできます。これは、タンクや他のクリーニング・オートクレーブおよび/またはCIP/SIP(定置洗浄/定置蒸気滅菌)のための炉を、プロセス配管と一緒に所定の場所から取り外すことを可能にするものです。

VarioSys®アイソレータを有毒化合物、ADC、細胞療法や他の特別な製造用物質や状況に対して使用することはできますか?
はい。これらのアイソレータは柔軟性が非常に高く、多くの製造アプリケーションに適合が可能です。L型フランジはインキュベーターや他の細胞培養アプリケーション用チャンバーで適合できます。また、アイソレータは、有毒化合物の封じ込め用に「安全交換」HEPAろ過を行う追加の戻りエアフィルターシステムを用いて陽圧または陰圧の環境下で使用することが可能です。これは、4~5バンドの材料(低マイクログラムまたはナノグラムレベルの封じ込め)にも対応しています。サンプルアプリケーションやプロセスリスク評価については、SKANの封じ込め技術の専門家にご相談ください。

ウォッシュインプレイス (WIP) は可能ですか?
はい。弊社のマシンおよびアイソレータは、スプレー管による手動WIP用に設計されています。自動WIPは現在開発中です。L型フランジのための空気注入用シールは、「洗い流し互換」性を実現するために特別に設計されており、土、液体や微生物が溜まる隙間ができないようになっています。

ガスフラッシングは可能ですか?
  • KSF5105充填・打栓マシン:充填後および打栓中のガスフラッシング
  • SFM5105充填・打栓マシン:充填中および打栓中のガスフラッシング
  • 完全な窒素(または他の中性ガス)環境は、低酸素のプロセス環境において、充填または配合アプリケーションにおける脆い素材または溶剤系の素材を保存するために使用することも可能です。 既存のアプリケーションは酸素2~5%(典型的な環境濃度は21% O2)ですが、アプリケーションやガス消費の要件によっては、さらに低くすることが可能です。  

環境モニタリングはVarioSys®アイソレータに含まれていますか
アプリケーションおよびプロセスに応じて、SKANや弊社のパートナーであるプロセス装置サプライヤーは、統合式パーティクルカウンター、アクティブエアサンプリングシステムおよび/または落下菌サンプリングを提供しています。どのケースにおいても、SKANはユニークなバルブシステムを提供し、等速性プローブやエアサンプリングユニットに過酸化水素除染剤を通して、H2O2除染プロセスにさらされ、デッドレグがないように保証します。

VarioSys®アイソレータのバリデーションは誰が行いますか? 
SKANは弊社の装置パートナーと協力し、各プロセス装置のサプライヤーから得た最優良事例を活用して、包括的なバリデーションパッケージを提供します。アイソレータに関しては、SKANは完全なIQ/OQ(設置および運転検証)とCD/MBQ(サイクル開発および微生物学的検証)に加え、すべてのGAMPのドキュメントを提供します。検証・適格性確認パッケージには、ベーシック版と包括版のオプションがあります。SKANのサイクル開発と微生物学的検証の方法論は、2004年のFDA Aseptic Guidance(FDA無菌ガイダンス)ドキュメントのレファレンスとして引用されています。

モバイルモジュールおよび一方向流エアフローのアイソレータ内でで秤量器を使用することは可能ですか?
はい。防振補正 (AVC) テクノロジーは、秤量器の性能に影響を与えることがある振動を低減するために使用されます。
凍結乾燥機は、L型フランジテクノロジーを用いた置換可能なモジュールというこのコンセプトにどのように統合されていますか? 
凍結乾燥機チャンバー/コンデンサーはそのユニークな設計により、必要面積は小さく、なめらかでクリーニング可能なステンレススチールのカバーで完全に包まれています。チャンバー/コンデンサーはクリーニング可能で、このステンレススチールカバーによりグレードCのクリーンルームに設置が可能となっています。凍結乾燥機ALUS™(自動ローディング/アンローディングシステム)は、L型フランジカップリングシステムを使ってPSI-Lアイソレータ内に取り付けられています。このグレードCクリーンルーム設計により、凍結乾燥機のどちらの面でもモジュール式装置を簡単に交換し、凍結乾燥機からの干渉を受けずにPSI-Lアイソレータで出し入れすることができるようになっています。凍結乾燥機はクリーンルーム内に位置しているため、グレードCのクリーンルームでは生産ライン周囲360°のフルアクセスが可能となっています。冷凍スキッド、真空スキッド、制御キャビネットや他のサポート装置は、メザニン(テクニカルエリア)かクリーンルームの壁の後ろにあるグレード未分類の機械エリアにて、離れて取り付けられます。ユーザーは、SCADAシステムをクリーンルーム、または機械エリア内に配置することができます。

コンポーネントタブまたは液体が充填されているバイアルを、ALUS™システムを通過して搬送することはできますか?
はい。凍結乾燥機のローディングまたはアンローディングのためにALUS™を使用しない場合は、タブまたは液体が充填されているバイアルはPSI-Lアイソレータを通過して簡単に行えます。コンベヤベルトと付属のツーリングは、シリンジのタブがアイソレータを通り抜けられるように簡単に設定可能です。液体が充填されゴム栓が打栓されたバイアルも、ALUS™システムを通過してアルミ巻締モジュール内まで搬送することができます。液体が充填されているバイアルやコンポーネントタブは、凍結乾燥機サイクルの作動中や凍結乾燥機の準備運転中に、ALUS™アイソレータを通して運搬できます。

GEAの凍結乾燥機にはどんな種類がありますか?
LYOVAC™の最先端の凍結乾燥機とALUS™自動ローディング/アンローディングシステムは、VarioSys®のコンセプトにぴったりとフィットするように特別に開発されています。  GEAは使用可能なシェルフエリア(4.5 m²または11 m²)を備えたVarioSys®向けに各種標準サイズを納品できます。これらの小型システムは、cGMPsに準拠し、GEAが提供するもっと大きな生産装置と同じ厳格な基準を満たすように作られています。シェルフとチャンバーの容量は次の通り、FCM 75-IとFCM 150-Iです。

GEAが推奨される凍結乾燥機であることは分かりました。この凍結乾燥機はシステムの一部として滅菌済みですか?それともシステムとは別個のものでしょうか?もしも別個であるなら、どのような滅菌サイクルがありますか?
ALUS™システムや凍結乾燥機の前面パネルはPSI-Lアイソレータ内に封入されており、VHP互換性があります。SKANが開発したPSI-Lアイソレータ向けの標準VHP除染サイクルはALUS™にも使用できます。凍結乾燥機チャンバー/コンデンサーは130°Cで1.7 barを想定して設計されており、従来の蒸気滅菌サイクルを121°C以上で30分間行って滅菌することが可能です。
 
凍結乾燥機とALUS™装置をVarioSys®生産ラインに後から追加することは可能ですか?

はい。これはVarioSys®ラインおよび設備の暫定設計フェーズにて計画することができます。後からでも正常に設置することができるよう、GEAは機器図面やユーティリティの表を提供します。
 
この種の装置では、大規模で高速な産業ラインに比べて、商品が市場に出るまでの時間をもっと短縮できますか?

はい。装置の規格化・標準化により、納品、書類の準備、そし適格性確認までの時間はより短くなります。標準設計であるということは、従来のカスタマイズされたラインに比べ、投資の必要性が少なくなるということも意味しています。

これらの小型凍結乾燥には、大型産業サイズの凍結乾燥機と同じ機能が備わっていますか?効率的にスケールアップを行うことはできますか?
はい。これらの小型凍結乾燥機は、臨床規模および小規模の商業生産向けに使用できます。将来的に製品のバッチサイズを大きくする必要がある場合は、GEA産業用凍結乾燥機へのスケールアップを容易に行うことができます。たとえば、同じFALCO(完全自動凍結乾燥機の制御およびオペレーティングシステム)SCADAシステムは、どんなサイズのGEA凍結乾燥機でも利用可能です。凍結乾燥機サイクル、シェルフ設計、冷凍能力や他の重要な能力機能は、産業用サイズの大型乾燥機向けに拡張可能となっています。
 
これらの小規模な凍結乾燥機にPATオプションはありますか?

はい。実質的には、産業用サイズの凍結乾燥機で利用できるすべてのPATオプションはこれらのVarioSys®モデルで利用可能です。これにはたとえばLYOPLUS™やLYOSPARK™といったテクノロジーが含まれます。LYOPLUS™は、チャンバー/コンデンサー内の微量のシリコンオイルを検知するテクノロジーに基づいた質量分析計です。また、LYOPLUS™は凍結乾燥機サイクルの最適化や漏れ検知といった基本的な機能もサポートできます。LYOSPARK™はGEAの核生成制御テクノロジーで、サイクルタイムを最大30%低減し、製品の結晶構造を改善することができます。
 
有毒製品の凍結乾燥をサポートする機能で、GEA凍結乾燥機にしかないものはありますか?
はい。凍結乾燥機を用いて有毒製品のプロセスをおこなう各種オプションがあります。これらのオプションのうち、いくつかには次のものが含まれています:(1) コンデンサーと真空ポンプの間のフィルターシステム。真空システムを通って有毒粒子が誤って解き放たれるのを防ぎます。(2) フィルター故障時にフラッシングを行うオプションのポンプ。(3) CIP再循環 および特殊排水のオプション。(4) ALUS™の洗い流しに用いるPSI-Lアイソレータのスプレー管。等々。

VarioSys®生産ラインで使われているような一列ずつのローディングシステムについて、GEAの経験値はどれくらいですか?
このようなシステムのメーカーとしては、GEAは世界でも最も経験値の高いメーカーのひとつだと言えます。  1989年にGEAは初のALUS™システムを設置しています。1997年には、アイソレータを含む初のALUS™が運用開始されました。今日では、250台を超えるGEA ALUS™設置システムが世界中で稼動しています。
FCM-75のみ
FCM-150ではカスタマイズ仕様のアイソレータが必要となります。

生産運転からはどんなデータが保存されますか?また、このデータはどのようにして転送されますか?
全ての個別データやPDFのバッチプロトコルは、現場にてシステムに転送できます。このシステムは21 CFR Part 11に対応しています。
 
マシンインターフェース(遠隔マシン操作やモニタリングのカスタムアプリケーションなど)を通してマシンを遠隔操作することはできますか?

標準装備のサービスポータルは、Bausch+Ströbelのマシンモジュールへのリモートアクセスに対応しています。また、SKANのPSI-Lにもトラブルシューティングの目的でリモートアクセスが可能です。このサービスは保証期間中は無料です。
 
マシンはすべて同じSCADAシステムで制御されるのでしょうか?

B+SとSKANは別々のプロセスで稼働します。しかしながら、マシンの運転状況はマンマシンインターフェース (HMI) でまとめて可視化されます。GEAは別のHMIを有しています。